Saturday, April 2, 2011

キンシャサ生活の始まり

アフリカの空港は一番ナーバスになる場所の1つだ。 ジムも私も心の準備をしてキンシャサに向かったものの、ブリュッセルからの便の中で2人は初歩的なミステークをしたことに気がついた。 イエローカードをチェックイン荷物の中に入れてしまったのだ。 パスポートと一緒に入国審査で提示しなくてはいけないのに。なんともアマチュアなミステーク。カリフォルニアの旅行専門ドクターにて予防接種の確認をし万全を整えた私達だが、プラス、ワシントンDCでももう1人、専門のドクターにイエローカードを見せて相談した。 DCでもう1本注射を追加され(黄熱病、狂犬病、破傷風、A&B肝炎、その他)マラリアの薬や片頭痛の薬もすべて問題なく入手した私たちは安心したせいか、イエローカードをパスポートパウチにしまうのを忘れてしまった、というわけ。 

案の定、入国審査では別室送りに・・・・。
ラゲージクレームの周りは黒山の人だかり。 荷物を待つ人以上にチップをもらおうという輩がわんさか押し寄せて、カートを差し出したり、頼みもしないのにスーツケースを運ぼうとしたり、これも1つの通らなくてはいけない儀式の一つなのだが・・・。 
そうです、その喧噪のなか、ジムと私はスーケースを開け、トランクを開け、額に汗しながらガサゴソ、イエローカードを探しまくったのです。
『あ、あ、あ、あ 触らないで! ヘルプは必要ないから! 大丈夫だから!』これを連発。 何か盗まれるんじゃないかってハラハラしどうし。

もう、ダメだ。 オフィサーに泣きつくしかないか? そう思った瞬間、カードが見つかった。
気分を取り戻した私たち、何のこれしき! ちょこっと余裕を見せたいところだったが、すぐ後に今度は税関審査。
案の定お金の催促。 隣のカウンターではオフィサーとインド系男性が思い切り怒鳴り合いの喧嘩をしている。 荷物を両方で引っ張り合ってるじゃないの。 なんだか映画でも見ているようで暑さにうなだれた私はボーっと見入ってしまった。 ああいうのは嫌だな・・・・。

あっぱれ、ジムさん! 毅然とした態度が功をそうして、1つのトランクを開けてみせ、『ほ〜〜らね、蚊帳とかそういうつまらないものばっかりでしょ・・・・?』と説明。賄賂を払うことなく通過。 その夜は無事ホテルにチェックインできた。 荷物も無事だった。 ヨレヨレクタクタ。

IMCのセキュリティーマネージャーである”モーゼ”(ケニア人)は単身でブカブというIMCのベースに駐在しているのだそうだが私たちの為にブカブからキンシャサに駆けつけてくれた。セキュリティーについての注意事項やらを確認する為だ。東部はキンシャサのような都会ではないのだが、”賊”が出る危険があって、誘拐やらレイプやらこことはまた違った危険があるらしい。 (その東部地域でIMCのプロジェクトは実施されている。)このマネージャーさん、1週間私のボディーガードとしてどこに行くにも同行してくれている。これがまた良いやつなんだな、彼が! アフリカでは時々、びっくりするほど良い奴(男性)に出くわす。 彼もまたその1人のようだ。 おおらかで頼りがいがあり、めっちゃいいわ〜! ずーっといてほしいくらいだわ。

キンシャサ到着の翌日、日本大使館のセキュリティーの方からも電話がきて、『無事ですか?』『大丈夫ですか?』私の身の安全を確認してくれた。 と、いうのもマラウイの日本大使館セキュリティーの方がこちらに連絡を入れてくださったからだ。 早速ご挨拶に行き、登録やら注意事項やらをうかがった。思っていたより状況は厳しい。 
この国には70数名の日本人が滞在しているそうだ。 宗教関係、大使館関係、NGO、そしてジャイカ関係。まだ1人も見かけないけど・・・。 ほとんどが単身赴任。 とても家族を連れてこられるような場所ではないと・・・・。 ごもっとも!
1人で町を歩かない(昼間でも。)夜は絶対にダメ。 ポリスに止められていちゃもんをつけられたら、すぐに大使館に電話。 運転はしない。11月の選挙の時は最悪の事態を想定し準備する。車で移動の際は必ずドアをロックする。いざという時の為にコンゴ共和国(西側に位置するもう一つのコンゴ)のビザを入手しておく。 避難場所は大使館。 などなど・・・・。

日中でもこの町は1人では歩けない。どんなに地味な服装をしても、髪の毛の色がコンゴ人と一緒でも、目立ってしまう。 他に白人が歩いていないから。
一番驚かされたのは今滞在しているアパートのすぐ前がこの町のメインストリートなのだが、片側4車線ずつあって、それがもの凄い交通量なのだ。そして信号がない。 アメリカと同じ右側運転なのだが反対車線に行くのはこの片側4車線を無謀に突っ切って行くのが普通らしい。 これって心臓止まりそう。 アメリカでもハイウェー101に幾つか突っ切って反対車線に行く箇所があるけど、こっちは4車線の車が向かってくる中、どうどうとドライバーは突っ込んで行く。 向かってくる車が絶対に止まってくれることを想定して突っ込むわけだ。 万が一止まってくれなければ大事故になること間違いなし。 
もうドキドキ、ひやひや、私は車の中でキャーキャー悲鳴をあげっぱなし。 今はドライバー付きのレンタカーなのだがこの状況のなか、自分で運転するのは自殺行為だ。

あ、今、アメリカ大使夫人からメールが来た。 来週の火曜日、インターナショナルウーマンズクラブがあるので、ご一緒に! というお誘いだ。 マラウイでもあったけど、私はアジア会のほうにどっぷりつかってインターナショナルのほうはご遠慮させて頂いてた。 ジムが僕たちニューアライバルだけど、自分は出張にでてしまうのでワイフをよろしくね(もちろんため口じゃなくてね....)てな内容のメールを出してくれたからだ。家探しや車探しの情報をもらえるかもしれないし、ぜひ参加しなくては。 でも緊張するんだなこのインターナショナル云々がさ....。 まともな服あったかな?

この町のパブリックな場所では写真撮影が難しい。ポリスに見つかると没収されるらしい。 なので、あまり写真が期待できないのだが、今朝アパートの窓越しからこっそり撮った写真を公開します、はいこれです
なんだものすごく素敵な町みたいに映ってるけどね、これはあくまでアパートの敷地内。 塀の向こうは凄くめちゃくちゃ。

2 comments:

  1. 思った以上に生活に緊張を強いられそうですね。ジムさんのいない間気をつけて、頑張って!NOBUKO

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  2. おっ、NOBUKO!!久しぶり。

    いゃあ~本当に大変なところだねぇ、今まででダントツだ。
    こりゃ四の五の言ってられないな。“インターナショナル云々”ちゃんと行かないとね。

    とにかく安全第一で頼みます。 Kumi

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