Saturday, August 28, 2010

虫食いだらけの新品Tシャツ

26枚のTシャツを手に入れたのは良かったのだが、やっぱり”安かろう、悪かろう” 1枚549クワチャ(だいたい$3程)のTシャツ、品質の悪さは想像以上だった。 縫製の時に着いたのであろう、ミシンの油シミはまだ良い方だ。 脇の下がほつれているのもこれも、私が直せる。 困ったのは穴だ。 Tシャツ生地の縦糸がほつれてストッキングの伝線状態のようになっているものもある。 が、この伝線は既に補正されているものもあった。 商魂すさまじい!これだけはどうしても駄目、使えない、と途方にくれたのは虫食いだ。1枚のTシャツに30個以上の虫食いがあった。 アウトレットでだってはじかれるであろう。 しかし、町中でディーゼルが売り切れている今、この安Tシャツの為にオールドタウンまで車で飛ばすのはアホらしいからやめなさい、と主人にとめられた。 困った。 この1枚を使わないと枚数がたりない。 主人はそのまま印刷していいというが、私の美意識が許せません! 

アイロンプリントは難しかった。 なかなか上手くいかない。 色が滲んだり、角がはがれたり。 が、最後の5〜6枚になったころ、やっとコツが解った。 アイロンの温度だ。うまくいかなかったのは、アイロンの温度が低かったのと熱する時間が短かったためだった。 

虫食いTシャツ、悩んだ挙げ句、私は考え方を変える事にした。 アメリカや日本なら、新品のジーンズを古着感覚にするためにわざと痛めつけたりするじゃないの? わざわざ穴を開けたり、裂いたりなんかもするよね。私はこの虫食い穴だらけのLサイズTシャツを ”プレミアム、ラッキーTシャツ” と呼ぶ事にして、全部の虫食いを手で縢ることにした。 スペシャルステッチ。

1つ1つ丁寧に1本糸で縢り、丁寧にアイロンをかけ、プリントは細心の注意で行った。幸いプリントの場所には穴がなかったからロゴのプリントは最高の仕上がりに出来上がった。 日本だったらぞうきんにされていただろうこの新品Tシャツは息を吹き込まれ、世の中にでることになった。
物がないアフリカだもの、虫食いの補正はおしゃれなステッチと思えばいい。 さ〜、このラッキーTシャツは誰の手に渡るのだろうか? 

ちなみに、このTシャツはお店では在庫品として奥から出して来てくれたもので、値札がついてキチンとたたまれ、プラスティックの袋に入っていたものだったのよ。

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