Tuesday, August 10, 2010

チョンゴニ ロックペイント

週末、南アフリカのヨハネスバーグから友達が来た。正確に言うと、友達の友達であって、まだ1度もあったことのない日本人女性だった。南アのヨハネスバーグと言えば、犯罪率の高いことで有名な町。そこにアメリカから1人、仕事の為に赴任している勇気あるキャリアウーマンだ。 

ジムには金曜日半日の休みを取ってもらい、3人の週末旅行が始まった。 
1泊目はレイクマラウイ沿いのサリマと呼ばれる町に。 2泊目はデッザと呼ばれる町に宿を取った。 サリマは湖のほとりなので海抜が低く、蒸し暑かったの比べ、デッザは標高1500メートル。 ブルっとするほど肌寒かった。
デッザでは世界遺産に指定されている洞窟壁画(ロックペイント)を見るのが目的。 今回私と主人は3度目のロックペイント訪問だ。1度目はガイドを雇って一緒にドライブし、車の入れないところからは歩いて壁画まで登った。デッザには幾つかの壁画が点在しているが、現地の人達に聞いても知らないし、表示も何もない。世界一地味な世界遺産。ガイドなしには到底行き着くことは不可能だ。

2度目はGPSに壁画の場所を入力してあるから大丈夫! という主人の言葉を信じ出発したのだが....。山は見えども目的地に到達できずに何時間も歩くはめに。 日が暮れる前に戻らなくてはいけないので、近道するためにトレイルをはずれ、目的地にむけての直線距離を歩いた。 ”あ〜〜そこ、道ないよね〜???蛇がでてきそうだし・・・?” 私って都会育ちだもの、こういうのはちょっと・・・・ビビる私。反対に冒険好きな主人のお姉さんは一番年上だと言うのに、道に迷えば迷う程元気づいていく。もしかして、面白がってる? ン? 姉さんは蛇を踏まないようにと歌を歌いながらブッシュをかき分けズンズン進む。お陰で川は渡らなくてはいけなくなるし、『まさか、これ、登るんじゃないよね?』 っていう崖まで登るはめになって、私はもう泣きそうだった。
日が暮れる直前、水もなくなり心細くなってきたころ、運良く、本当に運良く、現地の親子が山肌で迷っている私たちを見つけて、ロックペイントはそっちじゃない! と指差してくれた。 英語は殆ど話さない人達だったが、息切れして立ち止まるあわれなアズング(白人)達の先頭にたって、案内してくれた。 奥さんは裸足だったっけ。スパイダーマンのごとくスルスルと登って行く。

そんな体験をしている私は、今回はやっぱりガイドを!と提案したのだが、やはりお姉さんと同じ冒険大好きDNAを持つ主人、今回もGPSを頼りに壁画を目指そうと言い出した。私はあんまり覚えてないからね、行き方を・・・・・と念をおす。迷っても知らないんだから・・・・。

主人はちょっと緊張気味にドライブし始めた。GPSだけが頼りだ。なのに入力してあるはずの壁画のポイントがGPSの画面に出てこないと言ってイライラし始める主人。これっていたって初歩的なつまずきじゃないの? 
GPSを主人の手からもぎ取る私。

ハイ、ここ。(Rock Art 1, Rock Art 2, Rock Art 3) 以前入力しておいた壁画の位置をGPSの画面に出してちょっと得意そうな私。



主人はRock Art 1を目指してドライブし始めた。草ぼうぼう岩ごろごろの道を4輪駆動はガーガー音をたてて走った。途中小川に架けられた木の橋はもしかしたらパジェロの重さに耐えられないのでは?と心配したがそこも無事に通過。 

1時間迷った。が、とうとう、GPSの矢印がロックアート1に良い感じで近づいた。 よっしゃ〜! 間違いない。今度こそ壁画を目指して進んでいると確信する私。とうとう壁画のある山肌の下まで行く着く事ができたのだ。ここまでくれば後は簡単。車をそこに乗り捨ててそこからはハイキング。私たち3人は20分ほど岩場を登って無事、壁画に到着。

10,000年前に描かれた赤いペイントはなんだか愛おしいようなぬくもりを感じさせる。 雨風に耐え抜いた不思議な染料。それは木からとれた樹液を使って描かれたらしい。
1万年前に生きた人達と同じ岩を踏みしめているだろう自分に感動を覚える。

2泊3日の旅は無事終了。 今週はビジネスに完全集中する。





No comments:

Post a Comment