Monday, August 30, 2010

停電になると何もできないプリント屋

やっぱり一筋縄ではいかなかった。今日はゼロックスのスペシャリストがお店にいなかった。 でもただのA3片面プリントだもの、何とかなるだろうと思ったのだがやはり駄目だった。色もなんだか褪せていてどうも今イチ。 完璧を求めちゃ駄目! と自分に言い聞かせ色の不満は妥協する事にした。 ただ3ページ刷ったところで停電。 誰も驚く事なく皆従業員はいつも通りおしゃべりを続けている。
停電で私のあとの22ページのプリントはどうなるの? 誰も私に言ってくれない。ジェネレーターはあるの? と聞くと、ないのだそうだ。 停電ではプリンターが作動しないので商売にならないプリント屋。 何なのそれ? いつになったら出来上がるの? 『さ〜〜〜? 10分後に復旧するかもしれないし、何時間も駄目かもしれない。』という返事だった。 

マネージャーの態度も最悪。 お客さんをお客さんと思ってない。残りの22ページは諦めてシティーセンターのゼロックスに行く事にした。 

2件目のゼロックス、閉店間際だったのだが残りの22ページをお願いした。 こちらにはプリントの設定に詳しい人が居てくれたので良かった。 マージンも最小におさえて刷ってくれた。 色も倍くらいクッキリ、ハッキリだ。 
一件目のゼロックスでは印刷について知識のある人がいないので、色がおかしい、何か設定がおかしくなってる、と主張しても誰も相手にしてくれない。 以前はきれいに刷れていたのに最近は雲がかかったようにボケた色でプリントされるので、私は不満、満々。

2件目のゼロックスのプリントを1件目に持って行って比べて見せようかと思いきや、もう5時を過ぎていて店は閉まっていた。 当然だろう、停電で何もできないのだから。

これからはシティーセンターのゼロックスと仲良くしようと思う。 プリントの事を何も知らないあのマネージャーとは仕事をしたくないもの!しかし、何でジェネレーターないのかな? 

Sunday, August 29, 2010

TEWALERE ポスター


ロゴつきTシャツの後はプロジェクトポスターの仕上げた。 
スポンサーである、USAID, P&G, NuSkin の名前とプロジェクトを遂行する4つのNGOの名前を入れなくてはいけない。 各団体のロゴをデータとしてもらったのだが、ロゴのバックグラウンドに白塗りの背景がついているからやっかいだった。 フォトショップでくり抜く程鮮明な画像ではないし色のあるところに配置すると白い枠ができてとても見苦しくなってしまう。  

私はデザインのクラスの先生がいつも "less is more!" と言っていたのを思い出す。あれもこれもと画面にいれてしまうより、シンプルに空間を生かしたほうがよりパワフルなデザインになるということ。 デザインに関してはジムといつも意見が衝突する。 今回のデザインはジムがボスであるので、仕方ない。かなり妥協して仕上げた。   

今日はゼロックスでカラーA3プリントを25枚作りに行く。 

何気なく、”ドレスを”オーダーに行くことにした!” と主人の前で断言した。 値段は言わなかった。
こんなに頑張っているのだもの、ご褒美、ご褒美!
こういう時アメリカ人はこういう言い方を良くする。 ”I deserve it!"  日本人的にはあまり言わない言い方だ。『私にはそうするだけの価値がある』 そういう意味。 なんだか強気の発言であんま好きになれない。

でもね、口にだして言わなかったけど、心の中ではそう思ってるの・・・・・。 

Saturday, August 28, 2010

虫食いだらけの新品Tシャツ

26枚のTシャツを手に入れたのは良かったのだが、やっぱり”安かろう、悪かろう” 1枚549クワチャ(だいたい$3程)のTシャツ、品質の悪さは想像以上だった。 縫製の時に着いたのであろう、ミシンの油シミはまだ良い方だ。 脇の下がほつれているのもこれも、私が直せる。 困ったのは穴だ。 Tシャツ生地の縦糸がほつれてストッキングの伝線状態のようになっているものもある。 が、この伝線は既に補正されているものもあった。 商魂すさまじい!これだけはどうしても駄目、使えない、と途方にくれたのは虫食いだ。1枚のTシャツに30個以上の虫食いがあった。 アウトレットでだってはじかれるであろう。 しかし、町中でディーゼルが売り切れている今、この安Tシャツの為にオールドタウンまで車で飛ばすのはアホらしいからやめなさい、と主人にとめられた。 困った。 この1枚を使わないと枚数がたりない。 主人はそのまま印刷していいというが、私の美意識が許せません! 

アイロンプリントは難しかった。 なかなか上手くいかない。 色が滲んだり、角がはがれたり。 が、最後の5〜6枚になったころ、やっとコツが解った。 アイロンの温度だ。うまくいかなかったのは、アイロンの温度が低かったのと熱する時間が短かったためだった。 

虫食いTシャツ、悩んだ挙げ句、私は考え方を変える事にした。 アメリカや日本なら、新品のジーンズを古着感覚にするためにわざと痛めつけたりするじゃないの? わざわざ穴を開けたり、裂いたりなんかもするよね。私はこの虫食い穴だらけのLサイズTシャツを ”プレミアム、ラッキーTシャツ” と呼ぶ事にして、全部の虫食いを手で縢ることにした。 スペシャルステッチ。

1つ1つ丁寧に1本糸で縢り、丁寧にアイロンをかけ、プリントは細心の注意で行った。幸いプリントの場所には穴がなかったからロゴのプリントは最高の仕上がりに出来上がった。 日本だったらぞうきんにされていただろうこの新品Tシャツは息を吹き込まれ、世の中にでることになった。
物がないアフリカだもの、虫食いの補正はおしゃれなステッチと思えばいい。 さ〜、このラッキーTシャツは誰の手に渡るのだろうか? 

ちなみに、このTシャツはお店では在庫品として奥から出して来てくれたもので、値札がついてキチンとたたまれ、プラスティックの袋に入っていたものだったのよ。

Friday, August 27, 2010

ロゴTシャツ



もちっと早く言って欲しかった。 木曜日に言われた。 来週の水曜日までにロゴをTシャツに印刷して欲しいと・・・・・。 は?????
プロジェクトのロゴが決まってやれやれと思っていた矢先だ。 うちらのメンバーが16人、+一緒にプロジェクトを運営していく他のNGOのメンバーも加えるから、25枚!

1月にアメリカでアイロンプリント用のシートを買って来ていたのを思い出した。 そのパックには12枚のシートしか入っていない。 失敗すると足りなくなるな・・・・・。

去年自分でデザインした名刺のカメレオンを町にあるプリント屋さんでTシャツに印刷してもらったことがあった。でも1度洗濯したら色あせしてしまって、がっかりだった。 
このHPのプリントシートも同じようなものだろう。 が、来週の水曜日までに完成させねばならない。 ミーティングがあるからだ。 
先ずはオールドタウンに無地の木綿Tシャツを買いに走った私。 25枚も白のTシャツ売ってるわけないだろう、という私の期待を裏切って、在庫がいっぱいあったからラッキー!
主人がいう通りジムのチームは細い人より大きい人のほうが多い。 XLをいっぱい買って来て欲しいという。そういわれてみるとそうだ・・。 主人も横に大きいけど、それより大きな人達がいるから、XLは必須だ。マラウイの人ってやせている人が多いのだけど、反対に縦横大きく育っている人も多い。 

買い込みました。 26枚のTシャツ。 家に帰って、気がついた。 プリントするために一度洗わなくてはいけない。 洗濯機がないし、ハウスキーパーさんはもう帰ってしまってるし・・・・。 私は半分12枚のTシャツを手洗いした。 絞るのが大変。手の皮弱いから直ぐに皮が剥けちゃう。

家にあるインクジェットプリンターでロゴを鏡で映したように反転させてから印刷。 そしてアイロン。 最初の何枚かはコツが解らずに失敗。 ジェームスの指が切れた、これじゃやくざジェームスだ。 (私はこのロゴにジェームスという名前をつけている。)もう、お先真っ暗・・・・・. 

主人が帰って来て落ち込んでいる私に言った。 『いいの、いいの、日本じゃないんだから、曲がってようと、擦れていようと、全然平気! 気にしない。 ただでTシャツもらえたら、皆大喜びさ!』  その言葉に励まされながら今晩は11時すぎまでTシャツプリントマシーンに化した私でした。 明日はまた、半分のTシャツにプリントします。 

XLとLのTシャツには背中に大きなジェームスを。 MサイズのTシャツには胸に小さなジェームスが着きます。 私のジェームスには(主人)にフロントとバック、2つのジェームスをつけてあげました。 特別に!


Tuesday, August 24, 2010

TEWALERE プロジェクトロゴ



随分前に主人に頼まれてデザインしたUSAIDプロジェクトのロゴ。 私は自分の好みは差し置いて、クライアント(主人)の意見をできるだけ取り入れて作ろうと努力した。"TIWALERE" とはマラウイの言葉で子供達を育てていこう! という意味だそうだ。 なかなかイメージがまとまらず、すったもんだの末、主人と私が ”良し! これで行こう!” と決めたデザインはスタッフに大不評をかい却下。それ以来、私としてはなんだか意欲がなくなって・・・・ほったらかしになっていた。 
が、USAIDとの最終契約書がかわされた今、いよいよロゴがこの世にでる時がやってきた。

最後にゴーサインがでたデザインはバイタミールを食べて元気になった子供がジャンプしている絵だ。 あんまり気が進まずに描いたこのイメージ、本当にこんなのでいいのかなって思ってしまう。

先日オフィスに出向いたときにデスクの上に分厚いファイルがのっていた。カバーページにはこのロゴが印刷されていた。 あ〜もう一人歩きしてるんだ。詰めとかしてなかったような気がするんだけど、ま、いっか。 

もう世にでているのなら、しかたない。$ミリオンの5年計画のプロジェクトだから、しばらくこの子との付き合いが続くってわけだ。

ジムは木彫りのシルエットでこのロゴをオーダーしようと言っている。




マラウイでの運転

国によって運転のテクニックは違うと思う。 日本では道幅の細い住宅街を走るとき、どこから子供、自転車が飛び出してくるやもしれず神経を尖らせる。それに車庫入れのスペースは想像を絶する小ささだ。 日本の駐車スペースを考えたら、アメリカのショッピングセンターの駐車など、目をつぶってでも出来ちゃうだろう。 日本での車庫入れは曲芸に近いテクニックが必要だ。
アメリカでは高速道路以外でも80キロくらいの速度は何時でも出ている。飛ばし過ぎでの事故やインターチェンジでの衝突事故が耐えない。 

後進国での運転はまた、違うテクニックが必要だ。難しい。 ”交通ルールがない”に等しいからだ。 マラウイに到着したときに幹線道路が舗装されている事、大きな交差点に信号があることに主人と私は興奮した。と、いうのもチャドのアベシェではどの道路もまっすぐには走れない程凸凹だったし信号なんてもっての他。交通ルール? 原則は<何にもぶつからずに走る事>だった。 車と一緒に、牛、ロバ、羊、ヤギ、ラクダ、通行人、そしてロケット弾を乗せたミリタリーの車、これらが皆ごっちゃまぜに道を行き来する。それ+ホコリ。 ホコリで前が見えずに何かを轢いてしまったなんてことが起る。どこを走っても良いけど、何にもぶつかるな!いつも主人がそう言っていたっけ。

マラウイはというと、これがまたちょっと違うのだ。 車線は一応あるし、信号も電気があるときはある。が、マナーの点から述べると最悪である。この国で生活していくにはこういうマナーに慣れるか、自分もそれに染まっていくか? どちらかなのであるが、これ、染まってしまうのが恐ろしいほどのバッドマナーである。 例えば町中を走っている時、自分の車と前の車との間が10センチあったとする。するとその隙間めがけてミニバスが割り込んでくる。 自分の車線の信号が赤から青に切り替わって、さ〜発車しようと思うその瞬間にミニバスが横から入ってきて、反対車線に行こうとするのだ。 それも一台許そうものなら、何台も数珠繋ぎ状態で押し入ってくるから大変。ちょっと気を許していたら、自分の車が前に進めなくなる。信号を渡りきれないまま、赤になってしまう。 その図々しさったら、もの凄い。交差点の角にガソリンスタンドがあるケースが多いのだが、赤信号を待ちたくないミニバスがガソリンスタンドの敷地内を右往左往と横切っていくなんて当たり前。

主人の運転を見ていると、あ〜〜あ〜〜、かなりマラウイ化してしまってる。アメリカに戻ったときに元にもどれるのだろうか?ちなみにこの国は日本と同じ、右ハンドル、左車線だ。
私はリロングウェを走るときはなるべく、時計回りに用を足せるように走る。 停電で信号が止っているときに右折するのはとても難しいからだ。

運転は好きだから、なるべくイライラせずににおおらかな気持ちで走るように心がけたい。染まらないぞ、絶対に!

Monday, August 23, 2010

宣戦布告

喧嘩って疲れるのです。
土曜日の夜から・・・・。(主人に)宣戦布告したのは私の方からと言ってよいかと・・・・。
理由はと言うと、ヨハネスバーグにいる友達とクルーガーパークでのサファリを企画していた私、元はと言えば主人が勧めてくれたので私もその気になったのだが、申し込みの段階になって主人が自分のイメージするサファリを私に押し付けようとしてきたから、それで私が不機嫌になった。
つまり、主人の旅行に対するスタンダードと、私のスタンダードにはかなりのギャップがあるということだ。 主人が一緒に来るサファリなら主人の言うようなワイルドなサファリもありだと思う。が女2人だけのサファリだもの、ある程度譲れない線が私にはあった。 でも主人は15年も前に自分が経験したクルーガーパークでのサファリ、(それって国立公園内を自分でドライブしながらガイドなしで動物を追いかけるやりかた)料金も安くすむし、十分に楽しかったと言い張る。 そういうのを好む人がいるのは知ってるけど、私は方向音痴だし、写真も一杯とりたいし、運転しながらのサファリはごめんだ。何日もかけて検討し、ここにしよう!と決めていたのに、ここで衝突。

私の楽しい気分はとうにぶちこわしだし、友達と主人の間に入ってスタンダードの違いでハラハラするのはごめんだ。『もういい、行かないことにするから。』 私は直ぐに友達にメールして謝った。 『今回はパスしますと・・・・。』
主人がイビキをかいて寝入ったのを確認してから、暗闇の中、私は主人の背中に向かって『ケチ!』 と言い放った。 小さな声で言ったのに、主人は目を覚まし、『は?』 と反応してたっけ。”ケチ”の意味は知らないはずだが。

日曜日、不機嫌の時は何も会話をしない。 1日中、一言も話さなかった。 主人はというと? 日曜の朝のパンケーキ、私の分も用意したようだが、寝室から私が出て行かなかったので、焼かずにボールの中に生地が残してあった。 それに昨日買って来た主人の好きなパイも半分に切って半分だけ食べたようす・・・・。
午後になってごそごそ何をしているのかと思いきや、新しく購入した私用のマウンテンバイク、パンクしていたのを直してくれたようだ。

総合的に評価すると、主人はちょっとギルティーを感じていたのではないかと思う。いや、そう思いたい。
私と友達のプラン、自分が勧めておいて、ぶち壊したのだもの。
主人が本気で怒っている時はパイを半分だけ食べて、半分私の為に残したりしないもの・・・・。(エッ?もしかして、あとの半分は後で食べようととっておいたもの?)

夜になって話しかけたのは私のほうからだった。 (このタイミング、すっご〜〜く大事)宣戦布告も私からだったが、武装解除したのも私のほうからだった。 男の人ってど〜〜も歩み寄る姿勢を見せるのが苦手なようだから。

そうそう、これで、私はためらいなんか拭い捨ててドレスをオーダーしちゃうもんね。

写真はいつでも走れるように整ったマウンテンバイク。 来週末は一緒に走れると良いと思う。





Friday, August 20, 2010

女達の興奮・・・

久々に服を選ぶときの興奮というものを味わった。
カリフォルニアでは服のショッピング、靴のショッピングがストレス解消には一番だと思っていた私。考えてみたら、マラウイでは新しい服とか靴とか買わないね〜。 今年に入って何か買ったっけ? 何も買ってない。

そういう私、友達が新しいテーラーを教えてくれたから大変。そこは他のテーラーと違い、お店に所狭しと色とりどりの布が置かれている。 布を選んでそこで仕立てをお願いするというわけだ。こんなに素敵な布が置いてあるお店は見た事ない。脳内物質、セロトニンが一気に放出された気分だ。 より取りみどりの布地はマラウイ産ではなく、ガーナからのものらしいく、欲しいと思うものが一杯ありすぎ。 コットン100%の色鮮やかな布、マーケットで4メートル1000クワチャ($7程)の物とは大違いの手触り。以前に私が仕立ててもらったドレスは布が800クワチャ、仕立てが3000クワチャくらいだった。木綿だと言われて買ったが、やはり100%ではなかった。  
このお店の料金は、ドレス1着分の布と仕立てで15000クワチャ〜18000クワチャというから大変。 ドルでいったら$100以上。 
最初に値段を聞いたときはびっくりして、高すぎる〜っと思ったのだが・・・・。

そこに自分の布地を持ち込んで仕立てだけを頼もうというお客さんが入ってきた。 私は『この布、どこで買ったんですか?』 すかさずに聞いた。 『オールドタウンよ。』確かにコットン100%というシールがついているので、木綿のようなんだけど、ちょっと手触りが違う。 お店のオーナー、全く同じパターンの布を自分も持っていると言って見せてくれた。 確かにパターンは全く一緒。でもポーランド製だと言う。 触ってみるとしなやかさが全然違う。 『他で同じ柄をコピーして作っているのよ。』そのお客さんには申し訳ないが、他で売っている布はコピーもので品質が今イチだというのだ・・・・。

なるほどね〜。 高いほうはやっぱり目が密で手触りがソフト。 コピーものはゴワゴワしてる。

私たち3人のうち私以外の2人はその場で布を選び、デザインを決め、採寸してもらい直ぐに仕立てに入ってもらうことになった。3日ほどで完成するらしい。 私? 私は今日はオーダーできなかった。 今、口座に外貨がないのだ。 グスン・・・・。 お醤油さえ買えないのにドレスのオーダーどころじゃない。でも、つばはつけて来たのよ、赤い布に! デザインももう決めてあるのよ、マーメードスタイルに! いつそんなドレスを着るのか知らないが、とにかくオーダーしなくっちゃ!

主人には聞かないほうが良さそうだ。事後承諾。 それしかない。 




Wednesday, August 18, 2010

!!!!!

2ヶ月ぶりのアジア婦人の会。 ”アジア”と定義するのがちょっと不自然な程、色々な人種が混じっているのだが、文化や価値観の違い、食文化の交流の場として、とても興味深い集いなのである。 毎回皆一品ずつ食べ物を持ち寄ることになっていて、ご飯もの、パスタ、揚げ物、デザート等お国自慢、腕自慢の料理がテーブルに並ぶ。

今日のホストは日本人。 彼女は日本人も含めゲスト達を大きなキッチンに集めると”手作り豆腐” の講習会を始めた。 大豆を一晩水に浸けるところからスタートだ。 これはすでに昨晩から水に浸してあったようだ。 壁には手順を説明した大きな紙も貼ってある手際の良さ。もちろん出来上がった豆腐は冷や奴として試食できる状態に準備されていた。  アサツキは種を庭に植えて育てているそうで、細かく刻んだあさつき、鰹節をたっぷりのせた冷や奴は最高に美味だった。 彼女は梅干しの入った焼きおにぎりも作ってくれていて、豆腐のみそ汁とおにぎり。 幸せな一時を味わった私。

私たちは至福の一時をベダンダで過ごし、デザートの後はおしゃべりに花を咲かせた。

その後だ。 ポツリポツリと席を立ち帰り始める人が出始めた時、テーブルの上にあった空になったおみそ汁のお椀に目が釘付け!
なんとお椀が灰皿として使われていたのだ。 お椀の底にもみ消されたタバコ・・・・。

タバコを吸っていたのはたった1人だったので誰の仕業かは直ぐに判明したのだが、彼女があまりに社交的、かつ憎めないキャラクターだったせいかその場は、苦笑いで終わってしまった。

しっかし、これをどう理解するべきか? 文化の違い? 習慣の違い? 
日本だったら百年の恋も一瞬にして醒めるだろうな。

理解に苦しむ。

Monday, August 16, 2010

真っ白い飛行機 到着便

友達を空港に迎えに行く途中、路上で妙な人達を見た。 空港からひたすら列を作ってどこかへ歩いていく人達だ。 空港から市内まではかなりの距離だというのに。

去年の事。出迎えの為に空港の2階で到着便を待っていた主人。ジムはそこで真っ白い飛行機が到着したのを見た。何のマークも文字も描かれていない奇妙な飛行機。降りて来る乗客を見ていたら、全て黒人だったという。 はて? めずらしい。 たいていは白人が混じっているはずの到着便なのだが。

後日ジムは新聞記事を読んでそれがどういう飛行機だったのか理解した。リロングウェの国際空港には週に1度、なんの絵や文字が描かれていない、真っ白な飛行機が到着する。 それはディポーティッド(強制送還)されたマラウイアンが飛行機で国に送り返されてきた便なのだそうだ。降ろされた人達はただひたすら空港からどこか目的地(?)まで徒歩で移動する。 だから私が見た列はそういう人達の列だったようだ。

マラウイは住み易い国のように私には見えるのだが、それでも暮らしていけない人達が国外に違法滞在しようとするのだろう。週に1度送り返されて来るのだから、かなりの人数であるのは確かだ。飛行機で自国まで無事に返されたのだから人道的には良かったと思う他ないのだが・・・・複雑な気持ちになる。 

Saturday, August 14, 2010

エンスト

金曜日12時を過ぎた頃、ジムが焦った声で私に電話をしてきた。 それも部下の携帯を使って。
フィードザチュードレンのランドローバーが路上で動かなくなってしまったという。『迎えに来て、あ〜〜それと携帯のクレジットも買って来て!』 事態を良くのみ込めないまま、私は主人の指示通り、携帯電話のクレジットを買ってパジェロを飛ばす。
5分後『エンジンがかかった! 大丈夫そうだ。』ユータンして家に戻ろうとした私は5分後に又呼び出された。 『やっぱり駄目だ。迎えに来て!』

今朝主人がランドローバーを発車させようとしたとき、エンジンがなかなかかからなかった。嫌〜な予感だった、ボス達2人を乗せてクンバリセンターに向かおうとした矢先、今度は完全に止ってしまったらしい。私が到着するとランドローバーの後部から足を窮屈に折り畳んでいたらしいボス達がドアをあけて出て来た。

路上でランドローバーの下にもぐって配線でもチェックしたのだろう、ホコリだらけのジム。ボス達を乗せて先にクンバリセンターまで行ってくれ、と私に言う。 『え? 私が?』 
そういう事か。ジムは牽引車が来るまで待たなくてはいけないからだ。

ちょっと緊張。 でもクンバリセンターなら行き方も知っている。大きなアメリカ人を乗せたパジェロは明らかにずっしりといつもと違う手応えで走り出し、無事にクンバリセンターに到着。
センターでは先着のスタッフや、プロジェクトを一緒に遂行する他のNGOの人達が待ちくたびれて先にランチを始めているところだった。午前中からレゼンテーションが予定されていたのだが、ジムなしではスタートできず、予定が2時間くらい遅れている。 私はランチから参加する予定ではなかったのだが、皆と一緒に午後の半日を過ごすことにした。 

ジムとロジスティックマネージャーはそれから1時間ほどたって到着。 

あ〜昨晩パジェロにディーゼルを給油できていて本当によかった。 ランチの出席をキャンセルしていたのも不幸中の幸いだ。
プレゼンテーションは足バヤに行われ、全てのスケジュールが終了したのは6時前だった。

6時からディナーのはずが、ディナーは待て暮らせど出来上がる気配もなく・・・・・。バーベキューのお肉がやっと網の上に並べられ・・・・。 あ〜〜〜。 寒いのに1時間半もディーナーを待たなくてはならなかった。 

何もトラブルがなくてもこんな調子だもの・・・・。 エンストしたからってそんなにジタバタすることもないのかもしれない。この国では? 



2頭追う物は・・・・・

2頭追うものは1頭も獲ず! この言葉が頭をよぎる・・・・・・。
3:40pm バッファローチキンをオーブンに入れようとしたその時、友達から電話。”今行けば並ばずにディーゼルを買えるはず!” 持つべきものはネットワークを広くもつ友達だ。 情報、ありがとう。

町中のスタンドでディーゼルが売り切れている。 明日どうしてもドライブしなくてはいけない私は、今日中になんとかディーゼルを買わなくてはいけない。迷った。
チキン2キロをオーブンに入れるべきか、ディーゼルを買いに走るべきか? 今日は6時にお客さんが来る。 停電が始まるのはいつもだいたい夕方5時〜6時頃。 停電になる前にチキンを焼き終えなくてはいけない。
ディーゼルか、オーブンか? オーブンかディーゼルか? 一度はオーブンを優先しようと決めた私だが、時計とにらめっこして、よし、1時間で戻ってくれば、ディーゼルとチキン、両方上手くいくかも知れない! とことん楽天的思考で私はオーブンの火を消し、パジェロをとばした。

スタンドにつくと、今ディーゼルのタンクが来たばっかりだというスタンドで私はラインの10番目くらいだった。数分くらいだから・・・・とスタンドの人に言われたが、30分たっても1台目のトラックの給油が終了しない。

こりゃ、どうスッ転んでも1〜2時間では終わらない。。私は後ろ髪を引かれながら列を離れ、家に戻ることにした。

プツリ・・・・と家の電気が落ちたのはオーブンにチキンを入れてから50分経ったときだった。 2時間焼かなくてはいけないのに・・・・。オーブンの女神にも見放された私。
トホホホホ・・・・・。 オーブンの前に座り込む。 あ〜〜ついてない。

ディーゼルも買えず、チキンも焼き終わらなかった。

しょげている場合でない。 プランBをたてなければいけない。私は2キロのチキンを半分にわけて、それをふたのあるフライパンに移し、1台しかないプロパンボンベで半分ずつ焼く事にした。 

帰って来たジムは暗闇の中、床にへたり込んでチキンを焼いている私を見つけ、『早い時間に焼き始めるって言ってたじゃない?』と・・・・。『そうなんだけどね・・・・、ブツブツブツ・・・・。』今日はどうもタイミングが悪いのよ・・・.

チキンはいつものかりっとした出来上がりにはならなかったが、一応食べられるように焼き上がった。

オクラホマから来たプログラムマネージャーさん、1口チキンをかじって、『あ〜〜美味しい! 今日のランチで食べたチキンとは大違い!』そう言った。
どこで食べたの? 私がすかさず訊ねると、『名前は知らないけど、とにかく2度と行きたくないカフェだよ。本当に何の肉を食べてるのかわからない程ひどかった。』 
それを聞いたジム、『あそこはこの町で3本の指に入る、美味しい店なんだけど・・・・。』(当然だ、そんなに不味い店にジムがボス達を連れていくはずないじゃない!)
マネージャーさんったら、自分の失言に気がついたらしく、『ごめん、ごめん・・・。』そう取り繕っていた。フッ! なんだか可笑しい。20年くらい前にニューヨークで何年ぶりかで食べたラーメンが死ぬ程美味しいと感じた私だったが、日本から来た友達、あんな不味いラーメン食べた事ない。 そういう感想だったのを覚えている。それと同じかな?

とにかく私の焼いた出来損ないのバッファローチキンはこの町のトップ3のカフェをしのいだようだ。 今日の私はなんか不完全燃焼の一日だったけど、たった一つラッキーだったことがあった。ジムが2人のお客さんをホテルまで送っていった夜の10時。 帰り道にディーゼルを売ってるスタンドがないか見て欲しいと頼んだ私。昼間あれほど並んでいたのが嘘みたいに誰も並んでいなかったという。問題なくディーゼルを給油して戻ってきた。 

良かった。これで明日、ディーゼルを買うために何時間も列に並ばずにすんだ。 
明日はクンバリセンターでボス達を招きプレゼンテーションと打ち上げディナーだ。 アメリカ政府からの援助金の最終契約書にボスがサインし、明日はそれのお祝いをかねてスタッフ全員参加でディナーをすることになっている。



Thursday, August 12, 2010

ディーゼルがない

今週月曜日からジムのボスともう一人のマネージャーさんがアメリカ、オクラホマから来ている。第一印象、わ〜〜大きい。ジムが隣に並ぶとなんだかジムが小さく見える。久しぶりに見る6フィート+の大きなアメリカ人。 あいにく、マネージャーさんの荷物1つがマラウイに到着しなかったそうで、彼は着たきり雀状態らしく、まったく気の毒だ。1週間の滞在中に無事に荷物がマラウイに着くと良いのだが? そこはアフリカのこと。何が起きても驚かない。
ボス達2人は主人と連れ立って連日朝から晩までビッチリのスケジュールをこなしている。地方のCBCC(チャイルドケアセンター)の見学や他のオーガニゼーションとのミーティング、等々、目の回る様な1週間だ。 

今日はこのお二人を我が家にお招きしてディナーをすることになっている。 メニューは? ジムに相談すると、う〜〜ん、オクラホマからだからね、がっつり、バーベキューみたいのが良いんじゃない? とのこと。 案の定、昨晩のディナーはハンバーガーショップに駆け込んだと言う事だし、日本人が海外で、醤油の味、だしの味が恋しくなるように、オクラホマ人(アメリカ人)はハンバーガーやバーベキューが恋しくなるのだろう。 

今晩のメインはバッファローチキンとポテトサラダ、オクラのガーリック炒めに決定。このチキンは口の周りや手がベタベタになるので、お客様の時には作らないのだが、今日は例外だ。2キロのチキンウィングを買い込んだ。オーブンの鉄板2枚に分けて2時間は焼かなくてはいけないだろう。停電しないことを祈るしかない。早めに焼き始めよう。

昨日、パジェロのディーゼルを買おうとしたのだが、どこのガスステーションもディーゼルが売り切れだった。偶然かと思いきや、まずい・・・・町中どこもディーゼルがないらしい。 
こういう事態は去年の秋にも起った。マラウイ政府、輸入燃料を買うための外貨が底をつきディーゼルを買えないかららしい。全くもってあの時は町中ディーゼル騒ぎだった。ディーゼルを買うのに4時間も5時間も長〜〜い列に並ばねばならず、挙げ句の果てに混乱状態のガソリンスタンド周辺では衝突事故が頻繁に起る騒ぎ。またあの時のパニックが予想される。
私のパジェロもあと少ししかガスが残っていない。明日はドライブしなくてはいえないというのに・・・・。
友達の情報によると、トータルというガスステーションに今日ディーゼルのタンクが来るらしい、ということだ。 皆その情報を頼りに押し掛けるのは間違いない。

困った・・・・。今日は何時間も並んでいられない。明日の朝、早い時間にディーゼルを求めて町を徘徊することになりそうだ。マラウイ政府よ、もう少し外貨の収支を計画的に行ってくれないかな? 

Wednesday, August 11, 2010

私の好きな曲

マラウイの我が家にはテレビもなければ、ステレオもない。 あるのはコンピュターのみ。
音楽も映画も全てラップトップに頼っている私たち。 

私のラップトップにはお好みの音楽が、クラシックからポップまで保存されている。 CDで持って来るには重すぎるので、選りすぐりの物をiTuneに入れてあるのだ。

私ったら好きな曲はゲップがでるまでしつこく聞きたいたちである。

英語の曲で3つ好きな曲がある。
  1. You've lost your love feeling
  2. Unchained Melody
  3. If I could back the hands of time
#1は映画<Top Gun> でトムクルーズがお目当ての彼女に求愛する時に歌ったあの歌。 
#2はこれも有名、映画<Ghost>のテーマソング、ピアノのアレンジはちょっと違う感じでこれもまたいい。
そして#3はR Kelly の1998年のヒット曲。 彼の歌うこのバラードは切な過ぎて、わけもなく泣きたい気分になる。特別な思い出があるわけでもないのに、この曲を聞いた瞬間胸が痛くなる。 

どれも1度聞いて、ぞっこん惚れ込んだ曲たちだ。

もしも胸キュンキュンしたいならこのリンクで#3の曲を聞いてみて。
http://www.azlyrics.com/lyrics/rkelly/ificouldturnbackthehandsoftime.html

泣けるぜベービー・・・・。
 


Tuesday, August 10, 2010

たばこの葉を乗せたトラック横転


友達を見送るため空港までパジェロを運転していた私は自分の目を疑った。道でトラックが横転しているのだ。 まさか? でも横転してる。 タバコの葉を積んだトラック、たぶん重量オーバーして、バランスを崩したに違いない。空港から戻って事故現場にさしかかるまで、3時間近くあったが、事態は何も変わっていなかった。警察も来ていない。横転したままのトラックの横をゆっくり通り過ぎる時に写真に収めた。トヨタの前を走るクリーム色の車はジムがアメリカから到着したばかりのボス達を乗せて走るランドローバー。 

けが人は出ていないのか? こんな事故に巻き込まれたら大変だ。

どうやってトラックを元にもどすのだろうか?

チョンゴニ ロックペイント

週末、南アフリカのヨハネスバーグから友達が来た。正確に言うと、友達の友達であって、まだ1度もあったことのない日本人女性だった。南アのヨハネスバーグと言えば、犯罪率の高いことで有名な町。そこにアメリカから1人、仕事の為に赴任している勇気あるキャリアウーマンだ。 

ジムには金曜日半日の休みを取ってもらい、3人の週末旅行が始まった。 
1泊目はレイクマラウイ沿いのサリマと呼ばれる町に。 2泊目はデッザと呼ばれる町に宿を取った。 サリマは湖のほとりなので海抜が低く、蒸し暑かったの比べ、デッザは標高1500メートル。 ブルっとするほど肌寒かった。
デッザでは世界遺産に指定されている洞窟壁画(ロックペイント)を見るのが目的。 今回私と主人は3度目のロックペイント訪問だ。1度目はガイドを雇って一緒にドライブし、車の入れないところからは歩いて壁画まで登った。デッザには幾つかの壁画が点在しているが、現地の人達に聞いても知らないし、表示も何もない。世界一地味な世界遺産。ガイドなしには到底行き着くことは不可能だ。

2度目はGPSに壁画の場所を入力してあるから大丈夫! という主人の言葉を信じ出発したのだが....。山は見えども目的地に到達できずに何時間も歩くはめに。 日が暮れる前に戻らなくてはいけないので、近道するためにトレイルをはずれ、目的地にむけての直線距離を歩いた。 ”あ〜〜そこ、道ないよね〜???蛇がでてきそうだし・・・?” 私って都会育ちだもの、こういうのはちょっと・・・・ビビる私。反対に冒険好きな主人のお姉さんは一番年上だと言うのに、道に迷えば迷う程元気づいていく。もしかして、面白がってる? ン? 姉さんは蛇を踏まないようにと歌を歌いながらブッシュをかき分けズンズン進む。お陰で川は渡らなくてはいけなくなるし、『まさか、これ、登るんじゃないよね?』 っていう崖まで登るはめになって、私はもう泣きそうだった。
日が暮れる直前、水もなくなり心細くなってきたころ、運良く、本当に運良く、現地の親子が山肌で迷っている私たちを見つけて、ロックペイントはそっちじゃない! と指差してくれた。 英語は殆ど話さない人達だったが、息切れして立ち止まるあわれなアズング(白人)達の先頭にたって、案内してくれた。 奥さんは裸足だったっけ。スパイダーマンのごとくスルスルと登って行く。

そんな体験をしている私は、今回はやっぱりガイドを!と提案したのだが、やはりお姉さんと同じ冒険大好きDNAを持つ主人、今回もGPSを頼りに壁画を目指そうと言い出した。私はあんまり覚えてないからね、行き方を・・・・・と念をおす。迷っても知らないんだから・・・・。

主人はちょっと緊張気味にドライブし始めた。GPSだけが頼りだ。なのに入力してあるはずの壁画のポイントがGPSの画面に出てこないと言ってイライラし始める主人。これっていたって初歩的なつまずきじゃないの? 
GPSを主人の手からもぎ取る私。

ハイ、ここ。(Rock Art 1, Rock Art 2, Rock Art 3) 以前入力しておいた壁画の位置をGPSの画面に出してちょっと得意そうな私。



主人はRock Art 1を目指してドライブし始めた。草ぼうぼう岩ごろごろの道を4輪駆動はガーガー音をたてて走った。途中小川に架けられた木の橋はもしかしたらパジェロの重さに耐えられないのでは?と心配したがそこも無事に通過。 

1時間迷った。が、とうとう、GPSの矢印がロックアート1に良い感じで近づいた。 よっしゃ〜! 間違いない。今度こそ壁画を目指して進んでいると確信する私。とうとう壁画のある山肌の下まで行く着く事ができたのだ。ここまでくれば後は簡単。車をそこに乗り捨ててそこからはハイキング。私たち3人は20分ほど岩場を登って無事、壁画に到着。

10,000年前に描かれた赤いペイントはなんだか愛おしいようなぬくもりを感じさせる。 雨風に耐え抜いた不思議な染料。それは木からとれた樹液を使って描かれたらしい。
1万年前に生きた人達と同じ岩を踏みしめているだろう自分に感動を覚える。

2泊3日の旅は無事終了。 今週はビジネスに完全集中する。





Wednesday, August 4, 2010

おめでとう、自分よ ー "Infant Supplemental Nutrition for PMTCT"

今日はマッドウーマンにならずに済んだ。 
バインディングを頼んだ印刷会社、出来上がっていたにも関わらず電話をしてこなかったのでちょっと心配になったが、私の心配は良い方に裏切られた。 


バインディングはきれいに仕上がった。 出来上がったのだ! 良く頑張った、自分よ!
今日だけは自分を褒めてあげよう。 長い戦いが終わった気分だ。


ばんざ〜〜〜い!


ちなみに英語のタイトルは
"Infant Supplemental Nutrition for PMTCT"
PMTCT の意味は Prevention of mother to child transmission of HIV。日本語に訳したら<HIV母子感染予防の為の幼児用、補助栄養について> かな?


私の顔のイラストはちょっと若いな〜?
−10歳くらい若すぎる。 ま、いいか・・・・。

MAD WOMAN <狂った女>

1年がかりで取り組んでいる私のプロジェクト、フリップチャート(紙芝居形式の教育資料)の完成を迎える時がきた。
イラストページにある英語部分を現地語に訳してから、また、数人のマラウイアンに目を通してもらい、またクリニックでお母さん達にも見てもらった。
チチェワの難しいところは発音した言葉を聞こえた通りに文字にするらしく、3人のマラウイアンに訊ねると3人3様の綴りの返事が返ってくる。 
私にとってみたら、まったくもって雲を掴むような仕事だ。 誰を信じたらいいのか?  『そうね〜、こっちの綴りのほうが、本当のチチェワに近いのかもしれないわ?』 な〜〜んて言われちゃう。『このなが〜〜い綴りは1つの単語なの? それとも3つの単語?』 これも人によって答えが違う。 

ここ数日、印刷を前にした私は目を皿のようにして、コンピュターと向き合った。最終チェックだ。イラストのチェックとスペルチェック。
週末の私の作業状態を見た主人が 私のことを ”Mad Woman" と表現したのは、髪振り乱して最終調節をしていた私が異様に見えたからだろう。

私は幼い頃、潔癖性だった時代がある。(主人は信じないだろうな?) たぶん10歳くらいまで。 髪の毛1本布団に落ちていたら眠れなかった。 廊下に脱ぎ捨てたスリッパが少しでもまがって並んでいたら嫌だった。お父さんの枕、お母さんの枕もきちっと一直線に並んで置かれていないと嫌だったし、シーツに皺でもよっていようものなら、100回でも起き上がってシーツをなおさなくては眠れなかった。 学校でもそうだ。 廊下に紙くずが落ちていたら拾わずにいられなかったし、放課後、教室や廊下の窓が開いていたら閉めてからでないと下校できなかった。もちろん引き出しの中はいつでもピシッと物が整理されていたのは言うまでもない。 毎日、毎日自分の決めたルールが一杯ありすぎて、それはそれは大変な子供時代を過ごした。担任の教師はそんな超神経質な私を心配した。このままでは身体がもたないと・・・・。 

そんな私も小学校の5年生を過ぎた頃から変わっていった。 母親の私への接し方がかわったので、私の潔癖性も少しずつ変わって行ったのだ。 高校生になったころには変わりすぎて、もう少し潔癖性を温存させたほうがよかったんじゃない? というほどズボラの性格に変わってしまった。 引き出しの中はグジャグジャ、部屋も散らかし放題、洋服もたためないしベッドメイクもできない。 幼い頃の私は何処へいったのか? 今ではクローゼットを開けるとだまになったTシャツが溢れ出すありさま。とても人には見せられない。

私の潔癖性は完全に姿を消したかのように思えた。 が、ここに来て、私の潔癖性が顔をだした。 グラフィックだ。 とにかく1ミリが気になってしかたない。 完璧にしたいと思っているわけではない。 完璧なんて出来るはずがない。 私は素人だもの。でも、見えてしまった欠点を見て見ぬ振りできないのだ。 今はボランティアでグラフィックをやっているからいいものの、これが本職だったらこの性格を直さない限り私はやっていけないだろう。身がもたない。 

昨日、ゼロックスというプリント会社で75ページの両面印刷とラミネートを完了した。 プリントは例のスペシャリストが手伝ってくれたので、順調にいった。(彼も少々潔癖性の気があるから。)が、そのあとのラミネートは大変だった。予想していた通り、紙が薄いのでラミネートがよれたり、カールしたり、波打ったりしてしまうのだ。 マネージャーは ”オッケーだよね!” という。 が、私の中の潔癖性の朋ちゃんが顔をだしてしまって、許せない。”これじゃ、お金払えないよ!” と私。ここで完璧を要求しても仕方ない。自分に言い聞かせながら、角のよれた物もオッケーと認めて妥協に妥協を重ね、6時間かかって終了した。もし妥協していなかったら印刷のし直しとラミネートのやり直しで、その日のうちに終わらなかっただろう。

マッドウーマンはまだ、私の中に生きているようだ。

さ〜今日は出来上がったページを他の印刷会社に持ち込んでバインディングだ。 
今日の私はマッドウーマン? それともハッピーウーマン? お願いだから、今回は失敗なくバインディングを終えて欲しい。


Sunday, August 1, 2010

"I got TROUBLE"



主人が帰宅するなり深刻そうな顔でこう告げた・・・・。
”I got TROUBLE.”
"What?” ”What happened?"
”I got TROUBLE.”
"SO? What kind of trouble?"
主人の言いたい事が理解できず、だんだんイライラしてくる私。
だが、主人が私をからかう時のニタニタ顔が困った顔をよそおっている彼の顔に一瞬現れたのを私は見逃さなかった。 何かおかしい?


"TROUBLE" とは今回、主人が新規採用したマラウイアン男性のファーストネームだった。 面接し、給料の話し合いがあり、彼の返事待ちをしていたのだが、彼が承諾したらしい。
だから、主人が『トラブルをゲットした。』 と言ったのだ。 私が驚くのを承知で。


まったく、この国の人達のファーストネームには驚かされる。
キリスト教信者が多いので、クリスチャンネームが多いようだが、全くそうでない名前もある。
  • グッドサン(goodson)
  • ナポレオン
  • プリンセス
  • プリンス
  • クィーン
  • エンジェル
  • ノエル
  • イノセント
  • ギフト
  • トーキョー
  • フロリダ
  • ハッピー
  • メモリー
  • ミリオン
  • ブライト
  • ファニー
そして極めつけは・・・・・”トラブル”。


1度聞いたら絶対に忘れられないだろう