23日水曜日、ニュースキンの方達と一緒にチャイルドセンターと孤児院を訪問することにした。 午後から皆さんのツアーに飛び入りしたい、とこのツアーを企画する旅行会社の担当者に頼んだところ、ノープロブレム! バスの座席は十分だから是非参加してください。 そういう返事だった。 ランチの集合場所に向かうところであなたをピックアップしますから。 自宅待機してください。 そう言われた。
ところが待てど暮らせど電話がない。 心配になって担当者に電話する。 慌ててる様子が伝わってくる。
どうやら私を途中でピックアップするのを忘れたようだ・・・。 それならそれで私は参加を諦めても良かったのだけど・・・・。 さすが、プロの旅行企画人。 皆が既にマラウイダムに到着してしまっているにも関わらず、旅行会社の人がレンタカーを飛ばして私の家まで来てくれた。 私1人をダムまで送って行こうということらしい。 すみませんね・・・・。
30分という話だったが、凸凹道を50分ほど走ってやっと皆さんの集合場所に合流。 良かった。 ランチを食べ、チャイルドケアセンターに向かう。
私達は予定の時間より2時間遅れて到着。待ちきれずに南百メートルも離れた所まで出迎えに来ている子供達もいた。 私達の車を見て歓声とともに一緒に走ってついて来る。
チャイルドケアセンターは想像以上の人で溢れていた。 センターに属する子供達だけでなく母親達、兄弟達、そして周辺に住む人達まで集まっていたからだ。
チャイルドケアセンターは5歳以下の子供達を集めて、日本でいえば保育園のような役割を果たす場所なのだが、ここのセンターは教会の建物を借りているようだ。 茅葺き屋根、土の壁、床も土でできている。 建物があるだけでも良い方なのだ。 場所によっては木の下で活動をしているセンターもある。 バイタミールを調理するのはたいては屋外のキッチンだがチッキンがない場合は誰かの家のチッキンを借りる場合もある。 ボアホールの井戸(手動ポンフ式)を使う所は恵まれていて、オープン井戸の水を使わなくてはいけないセンターもあるという。 オープン井戸というのは掘りっぱなしの穴だけの井戸だ。 バケツ等にロープをつけて手で汲み上げる。 水はものすごく濁っている。 この水にウォーターガードという消毒剤を入れて調理に使う。
ニュースキンの方達が日本から持参したプレゼントはお皿、カップ、スプーン、おもちゃ、Tシャツ等だった。 ポラロイドカメラもあって、1人1人子供達の写真を撮って手渡そう! というプランだったが、この状態では無理と判断。小さな子供をだっこしているお母さん達に写真をプレゼントすることに変更。 お母さん達は喜んで被写体になり写真をもらって大喜び。 赤ちゃんを抱いていると写真を撮ってもらえるという事が皆に知れ渡ると、赤ちゃんではなく、大きな子をだっこして、私の写真、私の写真! と願い出る人達が続出。
お祭り騒ぎのチャイルドケアセンターを出発しようとすると、何やら不満を訴えている女性が1人。 その女性、一番貫禄があって、一番前で仕切っていたから、この人がこのセンターの責任者だとばかり思いこんでいたのだが、その人は隣のセンターの人だという。 ここのセンターばかりプレゼントをもらって、自分のところは何もなし! それは不公平だと訴えていたようだ。 後で主人に聞いたところ、まわりのセンターは後日訪問して何か他の物を配るようにちゃんとプランがあったそうだが私たちは直ぐにその場で残っていた食器類を彼女に手渡した。 満面の笑顔だ!
私たちは喧噪を後に孤児院に向かった。
この孤児院はカソリックのシスター達で運営されている。シスターは政府の社会福祉事務所を通して子供達を保護する他に、奉仕活動の1つとして、出産で母親を亡くした赤ちゃんや母親またはその家族が子育てを断念した幼児達を保護したりする。子供達が健康に育った段階で家族の中に戻っていけるよう、シスター達は家族との連絡をとり続ける。 どうしても親類家族に戻ることのできない子供は養子縁組みできるよう手助けするのだそうだ。訪問活動中に援助の必要な子供達を見つけてビタミールを家に持って帰らせることもシスター達が行っている奉仕活動だという。
ニュースキンのの皆さんから風船、1人分ずつに分けられたキャンディー、おもちゃ等をもらって大はしゃぎの子供達。 今晩は皆興奮して寝ないわよきっと! とシスターは微笑んだ。
この施設は訪問するたびに何か不思議なオーラみたいな物を感じる。 子供たちはシスターや他のスタッフ、ボランティアの人達の愛情に包まれて大事な幼児期を過ごす。 この時期に栄養が足りないと身体の発達はもとより、脳の発達にまで影響する。 最近、栄養失調の状態で預けられたという2歳の子供もバイタミールを1日3回もりもり食べていると言う。 やっぱり重要なんだ、バランスのとれた食事が!
バイタミールを作るための資金を寄付してくださるニュースキンの方達、目の前でバイタミールで育つ子供達を見、より確かな手応えを感じてもらえたのではないかと思う。
逆境に負けずに大きくなれ! 子供達。
ニュースキンの皆さん、お疲れさまでした!
写真はチャイルドケアセンターに集まりバイタミールが配られるのを待っている子供達、。
下の写真はバイタミールを食べた後の子供。
そしてプレゼントをもらったところの孤児院の子供達。