4ヶ月たって、新しい日本人のお友達も増え、昨日は“ピアノワークショップ” に参加してみた。 ピアノの先生は日本人のKさん。ジンバブエに来てからピアノを真剣に習い始めて教師の免許までとったという凄い人。 なんと、家にグランドピアノが3台ある。 ご主人はドイツ人、この国に30年も住んでいるそうだ。
期待と不安を抱えつつ、参加したワークショップは日本人が私を含めて3名、白人のジンバブエ人が2人。 生徒さんが5名集まった。 課題曲が2曲でていて、それを1人ずつ弾いてそれを分析しあうという会なのだ。
もう〜〜びっくり!
ショパンとモーツアルトの楽曲をここまで細かく分析、探求したことは今まで一度もありませんでした、私。 浪人時代、大学時代のピアノの先生もしかり。 出版社によって楽譜の書き方が多少違っていて、どこまでスラーを伸ばすかが問題になった。 ここで切った方がいいのか、続けたほうがいいのか? CDに録音されているプロの演奏を聞きながら、また討論が続く。
圧倒される私・・・・・・。
そ〜〜〜〜んなこと考えたこともありませんでしたから、私。
私の一大感心事は自分の10本の指が滑らずに鍵盤をたたき、ポロン、ポロンといい音を奏でられること! これに尽きる。
このワークショップのめざすところは、曲の分析だ。 どう表現するか。
再び圧倒!
私のピアノ人生、ピアノ人生と言ったら大げさなのだが結構暗いのね・・・・・・。 良い想いではほとんどない。 3人目だか4人目だかの先生が声楽の先生で、その先生にピアノを習った事が私のピアノに大きく影響を与えているのは間違いない。 小学校3年生から中学1年くらいまで・・・・。私の中ではその時期がピークだったかもと思っている。 一番上手に弾けていたのよ。 だけど、その先生は自分の声楽の勉強の為にドイツにいってしまう。 そこからがいけなかった。 今思えばピアノの先生選びがいかに大事かだ。 しかし、私はもとより私の両親だって音楽の素人。 ピアノの先生がどんな教え方をするのかなんて、わかるはずがなかった。
私は間違った弾き方をする先生に指事してしまい、その先生の弾き方をどっぷりと吸収してしまったのだ。 影響力を受けやすいタイプ。 あまりに一生懸命練習して、指先に血豆ができちゃったのもその頃。 間違った弾き方をしていたが為だ。(正しい弾き方をしていたら、そんなこと、絶対に起こるわけないのよ!)
そんな弾き方をしていて受験の課題曲がちゃんとひけるわけがなかった。 課題曲は超意地悪なエチュード(練習曲)。 受験に失敗(教育学部音楽科)。
その頃、私の一番好きだった声楽の先生がドイツから戻ってきた。 浪人生の私は先生に再会し先生の前でピアノを弾いた。
オーマイガッド! どうしちゃったの〜〜〜〜???? あんなに上手にに弾けていたのに! 先生は私の変わり果てた弾き方に絶句して、それから毎日その先生の家に通ってリハビリをする事になった。
間違った弾き方というのは、腕に力が入って、ピアノを力ずつで弾くこと。 その方法をすっかり身に付いてしまった私はそれをリセットして、子供の頃の弾き方に戻すのにどれだけ苦労したかは想像に絶する。 練習すればする程結果は悪くなった。 声楽の先生は私に3ヶ月、ピアノを触らずにいなさい、と言った。 が、受験生だった私はそうする事もできず、ジレンマに陥る。その頃、私の頭にハゲができた。 円形脱毛症だ。
腕に力だが入らなければ、たいていの曲はちゃんと演奏できるのだ。 だけど、一度身に付いてしまった悪い癖はなかなかどうして抜けきれなかった。
翌年、なんとか受験はパスして教育学部音楽科に入学できたのだが、それからの4年間はやはり辛い毎日だった。
音を楽しむと書いて”音楽” なのだけど、私の場合は 音を苦しむ ”音苦” だった。
大学を卒業して以来ちゃんとピアノに向かったことはない。 結婚してからジムが結婚祝いにピアノを買ってくれたのだが、フルタイムで働いていた私はピアノを弾く時間なんてまるでなかった。 カリフォルニアの家はピアノはそのままの状態で貸家となっている。
今、ハラレにて私には時間があり、停電の合間をぬって電子ピアノがある。 そしてピアノの先生がいて、ピアノを教えてくれるというありがたい環境がある。
さ〜〜〜、Pay Back Time だ 。 ピアノを楽しんで弾きたい。 これからは苦しくないピアノ人生を歩みたい。 バレーを習いたかった子供のころ、母は私にこう言った。『バレーも良いけど、ピアノのほうがもっと良いでしょ! 歳をとってからでもず〜〜と弾けるんだから。』 あの時の母の言葉は正しかった。 それを証明するかのように50歳を過ぎてからピアノを習い始めた兄。 うかうかしてたら追い越されてしまう程真剣な兄の練習ぶり。
私もここハラレでは真剣にピアノに取り組もうかな? そう思うようになってきた。
保育士だった私も、人生の中でピアノに接する機会は沢山あったんだけど、、、。ピアノ、音楽への朋子さんの思いが少し理解できるような気がしています。
ReplyDelete良い師にめぐり合えて、本当によかったですね。
うさぎ
そうそう、日本からマラウイにカシオの電子ピアノを持って帰って、ウサギさんの前で弾いたんだよね。 ウサギさんがすっご〜〜いってびっくりして、”凄くはないけど、ピアノを弾かない人から見たら凄く感じるかもしれないね!” って言ったのを覚えてる。 大変失礼しました。 ウサギさんのほうがず〜〜っとピアノに関わってきたんだよね、凄く失礼な事言っちゃったよね。 ご免なさいね。 今更だけど・・・。 朋
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