リロングウェから南に4〜5時間ドライブした所にゾンバという町がある。 かつての首都だった町だ。 金曜日に日帰りでゾンバまで行く予定だったジムは急遽予定変更。 私も一緒に1泊泊まりで行く事になった。 アメリカ、オクラホマから助っ人として出張してきているコントラクターの女性(アカウンタント)を同行して、今回のTEWALERE プロジェクトのサブベネフィシャリー(援助金の一部をもらって一緒に活動する団体)であるNGOと最後の契約を結ぶことが目的だ。こういう時にワイフを一緒に連れて行くのは凄くアメリカ的だと思う。 日本だったらあり得ないもの。
金曜日、ランチを買い込んで私たち3人はゾンバを目指した。 途中、道端で木彫りの置物を展示販売している場所があったので、そこだけは停車して少しばかりのお土産を買った。
宿はゾンバの町中に2部屋とったのだが、1人部屋の彼女の部屋に大きな蜘蛛がいっぱいいるといって、彼女は不安がった。 幸い私たちの部屋には全くいなかった。 (洗面所に1匹だけ) 翌日彼女の部屋を見せてもらうと、なるほど、これが・・・・。 ハロウィ−ンのデコレーションに使う、プラスチックの蜘蛛そっくり。 紙のように平べったく、直径10センチほどある。 ステッカーのように真っ平ら。 私がもしこの部屋だったらドキドキして眠れなかったであろう・・・・。
サブベネフィシャリーとの契約も無事に終了し、帰路につこうとしたときだ。
給油をしようと思ったのだが、行けど探せど町中ディーゼルがない状況だった。 このままではリロングウェまで帰れない。 土曜日だったのだが、リロングウェにいる部下達に電話をして、周りの町にディーゼルが売っていないかどうか手分けして調べてもらう。
地元のNGOのドライバーにも電話して、どこか特別なつてがないか訊ねる。 このドライバーさん、とても良い人で土曜日、彼は自分のスキルアップの為にクラスとっていて、その授業を抜け出して駆けつけてくれた。
特別な”つて”の2件目でやっとディーゼルを20リットルだけ買う事ができた。ラッキーだった。
そんなこんなで遅いランチを食べて直ぐに帰路についた。 ジムを休ませようと運転を交代した私。 チェウという町のダウンタウンを通過しようとした時だ、対向車が私の車線の側にあるガソリンスタンドに突然突っ込んできた。 私が直進しているのにだ。 何を考えていたのか、このドライバー? 私は思い切りハンドルを右に切って、右の路肩に突っ込むかたちでギリギリ正面衝突を免れた。(マラウイは日本と同じ、左側通行) 危機一髪だった。後続車もあったし、どこにもぶつからなかったのが不思議なくらいだ。 しばらく心臓のバクバクがとまらなかった。ガーディアンエンジョル達、守ってくれてありがとう。
マラウイの郊外は路線に街頭がない。 だから真っ暗。50キロ制限の道を皆だいたい90〜100キロ/hのスピードで飛ばして行く。 真っ暗な中でも人が路肩を歩いている。 見えない。 とにかく見えないのだ。 自転車も人も反射板がないから闇にしみ込んで全く見えない。 対向車がハイビームにしたまま迫って来る時などは、もっと周りが見えなくなってハラハラする。
大きなトラックの後ろについてしまう場合は抜かしていかなくてはいけないし、それももの凄いスピードで抜いて行く訳だから、とにかく神経がぴりぴりしてしまう。 ジムは私の運転を見かねて自分が運転する、と言い出した。
疲れ果てているジムを休ませたかったのだが、ジムのほうが視力が良い。 私は運転を諦めた。
ヨレヨレ、クタクタの帰り道だったが、契約書にサインももらったし、無事にリロングウェに戻って来られたので、3人でリロングウェのステーキハウスで夕食をとる事にした。 夕べ食べたビーフがあんまり美味しくなくて、ジムは美味しいステーキで締めくくりたかったようだ。
翌日日曜日。 ジムは10時間近い運転とオーバーワークで見るからに過労状態だったが9時ころ、出勤していった。 バケーションまであと4日。それまでに片付けなくてはいけない事が山ほどあるらしい。 バケーションをとるのも楽じゃない......。
写真は途中、車の中から撮ったバオバブの木だ。 日本にいる姉(シスターインロー)の幼稚園の発表会用のプログラムデザイン、モチーフにバオバブの木を使ったので、なんとなくバオバブが気になったのだ。 とっても絵になる木でとても魅力がある。 なんだか魔法使いでもでてきそうな雰囲気があるんだな。
その他、ゾンバの町中で見た薪を運ぶ少女達、ジャコランタの花、そしてマラウイで一番美味しいと思う、カフェでのチャンボ。 (リウォンデという町にある小さなカフェ)私としては予定外の楽しい週末となった。
最後の写真は行きの道ばたで買った木彫りのお土産。 ジムはお面が気に入っているようで既にコレクションができている。 私はキリンの彫刻が好きだ。
読んだだけでドキドキしました!事故に遭わなくて本当に本当に良かった! バオバブの写真はUPされてないようです。私も一度本物のバオバブ見てみたいな~。NOBUKO
ReplyDeleteごめん、まだ途中だったのに公開されていたのね? バオバブはこれです。
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