Monday, May 31, 2010

頑張れバイタミールパパ!




今週末は緊張したムードが家中に漂っていた。 と、いうのも日曜と月曜日の夜にお仕事が入ったから。 ホテルでのディナーなのだが、主人は30人のお客さんの前でプレゼンテンーションをしなくてはならいない。 2日前に決まったことらしく、よれよれになりながら土曜日も出勤してプレゼンの資料作りに励んだ。 
日曜日のお客さんは韓国からのニュースキンの人達だ。 何故ニュースキンの人達がマラウイに来るのかと言えば、ニュースキンはマラウイにとって大きな寄付のドナーだからだ。
主人のNGOフィードザチルドレンの活動の1つにバイタミールをマラウイ国内の幼児に配るというものがある。 これがなかなかチャレンジな仕事だ。 誰もが欲しい栄養食品。 大人だって欲しい。 それをどのように優先順位をつけ、どうやって確実に子供達の口に入れるか! それもマラウイ国内全域にだ。それには厳しく、確実なシステムが必要となる。 どこのセンターが、どこの孤児院が、どのような状況にあって、何人の子供達が空腹に悩んでいるか? 実際に調査し、配給、そのあと本当に子供達が食べているかモニターする。 貧しい国で貴重な食品が配られるわけだから、私たちが考えもしないうような事があちこちで起る。 それを食い止めながらの作業は知恵と忍耐が必要。 
 
このバイタミール(トウモロコシと大豆をローストしたものにビタミンとミネラルを混ぜて作ったお粥のパウダー)ニュースキンからの寄付で生産が成り立っている。ここリロングウェ市内に工場があって毎日10トンほどのバイタミールが生産され倉庫に積まれる。  毎日5万人のマラウイの子供達の口に入るわけだが、優先されるのはHIVに感染している子、孤児院の子、そして地域が運営するチャイルドセンターに通ってくる幼児たちだ。 小学校入学前の子供達の19%は栄養失調だという。 恐ろしい数字だ。 特に幼児期の栄養失調は脳の発達を阻害したり、マラリアなどの病気に対する抵抗力を弱めたりするので、とても深刻な問題だ。 HIVポジティブのお母さん達が赤ちゃんに母乳をあげるのはこの国では6ヶ月まで奨励されている。 他に代用できる物がないから。 100%安全ではないが、その他の物を与えて下痢などで命をなくすリスクを考えると母乳のほうがリスクが低い。 しかし6ヶ月過ぎたら母乳をストップさせるべきだ。 そのときに安全で栄養のある食品としてバイタミールを勧めている。 何時間もあるいて健康診断の為に子供をクリニックに連れてくるお母さん達も毎月1袋のバイタミール(2Kg)を持って帰る。 毎月検診に来てくれると良いと思う。

プレゼンテーションは通訳の人がいて、英語をその場で韓国語に訳しながら行われた。会場の人達は主人のプレゼンをとても興味深く聞いてくれた。 彼らが寄付したお金でどれだけ子供達が救われているか理解してもらえたと思う。このグループは明日、バイタミール工場を見学する予定だ。 

バイタミールがあるお陰でアメリカ政府もフィードザチルドレンに大きな基金を援助してくれることに決まった。(これはまた、気の遠くなるような過程があるのだが・・・・) バイタミールのプログラムと一緒に井戸を掘ったり、調理器具、農作業器具を配ったり、倉庫を建てたり・・・・等、関連する他のプログラムを実行するための資金だ。 

今晩は英語圏からニュースキンのお客さんが来る。 ディナーの後にプレゼンテンーションをしなくてはいけない主人は緊張してディナーどころでないようだ。可哀想に、まったく食が進まない。
私はプロジェクターの横に座って主人の目の合図でプレゼンテーションのページをめくるだけだから、しっかりデザートまで・・・・(ごめん!)。

6月には日本からのニュースキンの人達が来る。 そのときは私もツアーに同行して通訳をすることになると思う。 

主人は5万人の幼児達を支えるバイタミールパパだ。その責任は主人の両肩にずっしりとかかっている。 

写真はチャイルドセンターにてバイタミール2キロ入りが10袋入った大きな包みを頭の上にのせて運ぶお母さん達。そしてディナー会場でプレゼンテーションをしている主人。
私も少しでも主人の役にたてたら嬉しいと思う。



2 comments:

  1. JimさんもTomoさんも本当に意味のある活動をしていると思う。これからも遠くから応援してます!!

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  2. JimさんもTomoさんも本当に意味のある活動をしていると思う。これからも遠くから応援してます。マラウイの人たちのために頑張ってください!!

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