マラウイの5月はピーナツの収穫期。 マラウイではピーナッツのことをグラウンドナッツと呼び、大切なエネルギー源としての食料である。茹でて食べたり、パウダー状にしてお粥の中に入れて食べたり、ピーナツバターを作ったりして食べる。 生活に密着した食料である。
外出すれば必ず、殻つきの生ピーナッツを大きなビニール袋に入れて売り歩いている人達に出くわす。 大きな”たらい”に入れたピーナッツを頭の上に乗せて売り歩いている女性もいる。
ピーナッツで思い出すのは、チャドに居たときの思い出。食べたい食料が見当たらず、私はピーナッツばかりを食べていた。 それがなくなると、生のピーナッツを買って来てローストしてくれるようにハウスキーパーさんにお願いする。 彼女はサウナ風呂のように暑いキッチン(40度以上)で、額に玉のような汗をつけながら、私の為にピーナツをローストしてくれた。 あのときはフライパンに砂利をいれて日本で言う石焼き芋のようにしてローストしてくれていた。 手にもってフライパンの中のピーナツをかき混ぜる道具として、彼女はティーソーサーを使ってたっけ。 そのあとは床にぺたんと座って、ローストされたピーナッツを床に広げて砂利とピーナツを分け、薄皮を手でもみとってくれた。きれいに皮がとれた後のピーナッツに塩をふってインスタントコーヒーの空き瓶に入れて、私のおやつが完成。 私のおやつの為に何時間も汗だくになりながら、作ってくれたローストピーナツ。 あのときの光景は一生忘れないだろう。 ありがとう、エレノア! ちなみに彼女は往復で2時間の距離を毎日歩きで通って来てくれていた。
そんな思いでのあるアフリカでのピーナッツだが、マラウイで初めてピーナッツを買ったとき、ジムはピーナッツを茹でて私に食べさせてくれた。 茹でピーだ! 私は食べたことがなかったので、第一印象はというと、”なんだかどっち付かずで、ピンとこない。 ローストピーナッツのほうが好き!” だった。 アメリカで初めてベーグルを食べたときと同じような感覚だった。日本のさくさくのトーストのほうが絶対に美味しい....。 あの感覚に似ている。その後私はベーグルを好きになったのだが、わたしが茹でたピーナッツを好きになるまでのほうが断然早かった! というのも本当に新鮮な採れたてを茹でて食べると、甘さがあってとても美味しいから。 枝豆を思い出しそうな味。ローストしたものよりさっぱりしているので、後をひく。苦みもない。
今なら、200円程払ったら、ボール一杯の採れたてピーナッツが手に入る。
マラウイアンがサトウキビをかじりながら歩くのを見るのはこの時期のマラウイの風景だが、バス停の近くで茹でたピーナツを小さな山積みにしてバスを乗り降りする人達に売っている風景もまた、マラウイのもの。
道にはサトウキビの食べカスとピーナツの殻がそこらじゅうに転がっている。
そうそう、日本の子供達はリンゴが赤い皮つきの果物だっていうことを知らない子がいるそうだが、ピーナツも殻がついていて地面の下で育つっていうことを知らない子が多いんじゃないだろうか?
ピーナッツ、庭で育ててみたら面白いんじゃないかな?
どうですか、日本の小学校や幼稚園でピーナッツを栽培してみたら!
兄に提案してみよう!
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