Thursday, November 14, 2013

教育への情熱

合気道クラスで知り合ったマリカは現在15歳。 地元の公立高校に通っている事は前に紹介しました。


マリカは来年8月から開校される軽井沢の高校の一期生に申し込むため、願書を制作しています。奨学金制度ででの入学を希望しているのです。

数学を週に2度教えてあげていたのですが、結局、この学校が指定している学力テストをこの国では受けられない事が判明し、カザフスタンや、ロシアまで行って受験するのは経済的に無理なんです。 学力テスト以外にも、学校側は英語圏以外の人はトーフル、またTOEICも受験して下さいと言っているのです。 マリカはサマースクールから戻ってから必死で英語を勉強しています。 が、トーフルの受験もただではありません。 

学校側に問い合わせました。
すると、なんとも丁寧なお返事がかえって来ました。 学力テスト、並びにトーフル、TOEICを受けるのは Heighly Recommended であって、絶対ではありませんよ! と。
そして、もし受験しなくてもそれが最終審査にマイナスの影響を与えることはないです。
そう、はっきり言ってくれたのです。 私は直ぐにマリカ親子に電話をし、グッドニュースを伝えました。 これで一大問題は解決したのです。

が、今週親子に会ってみると、マリカの英語力はサマースクールの時点より数段進歩しているので、それを学校側にアピールしたいと、そういうのです。 
だからトーフルを受けたいと。 幸い、母親がボランディアで働いている ユニバーシティー セントラルアジア という大学で、オンラインのトーフルが受けられる、とのことが判明しました。 

私は親子がそういうからにはトーフルの受験料は準備しているのだろうと・・・・・・。
ところがです。 この親子の底抜けに明るい性格にびっくりさせられました。
『私のゴールドの指輪とイヤリングを売って、トーフルの受験料160ドルを作るのよ。』そうあっけらかんと笑いながら言うのです、マリカの母が。

その言葉を聞いた時、なんだか弓矢が胸に刺さったような衝撃でした。

ゴールドの指輪を売れば、なんとかなる! そう思っているのでしょうが、たぶん、それはとっておきの品なのでしょう。 それを売りさばいてでも、トーフルの受験料にしたい! そういう母親の気持ちがなんだか胸に突き刺さりました。
だけど、本当にそれで160ドルになるのか? この先、何か必要に迫られた時にどうするの? 私はそう思いました。

家に戻って、ジムにその話をしました。 トーフルを受けたいんだって。 だけど、受験料がなくて、指輪を売るって・・・・。

ジムは私の話を遮って、『朋、彼等をサポートしたいのなら、僕は全然反対しないから。 君がそうしたいって思うのならそうすれば良いんじゃない。』
そういってくれました。 

私はメールで母親に聞きました。 こういう金銭的なオファーは気をつけて申し出ないと、人によっては気分を害するかもしれないからです。
だけど、翌日、母親は飛び上がらんばかりの喜び様で、私の心配にはおよびませんでした。

なんだかこの親子、見ていてとてもいい感じなんです。 本当に困っているんだけど、そのパッションで、1つ1つと扉をあげていってる。 
結局、学校側は2万円の願書受付料を免除します。 と、メールで連絡してくれました。 これだって、ホームページ上では経済的な援助が必要な人は申してでください。 割引の料金で申し込めます。と、かいてある。 だけど、マリカの母のメールで、学校が配慮してくれたのだ。 すばらしいと思わない? この親子の情熱、そしてこの学校の柔軟さ。

マリカが合格して、軽井沢の高校に通える日が来るって、私は信じているよ!
バケーションから戻ったら、またマリカの数学をみてあげる、約束になってます。


1 comment:

  1. 朋のサポート、ジムさんの援助、すばらしいです!!マリカさん、軽井沢の学校に入学できるといいね。NOBUKO

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