Thursday, February 27, 2014

プラザビルディングで!

ジムと私の会話です。 

ジム:『来週の水曜と木曜はビジネススタイルで行くから。』
朋:『わかった!』

ジムは仕事に行く時、たいていジーンズで行きます。 かなりカジュアルです。 が、省庁と人と会う日等はちゃんとしたビジネス用のパンツにネクタイをして行きます。 滅多にネクタイまではしませんけど・・・・。
でもって、来週は2日間、ネクタイだと・・・・そう私に言ったのです。 

パンツ、シャツ、アイロンオッケー!

火曜日の夜になって、ジムが言いました。
『木曜日のランチタイム、君、プラザビルディングに来ない?』

何を言いたいのか、全く理解不明でしょ? これだけで何がどうなってるのか、理解するのは無理です。

1つ1つ誘導尋問でやっと内容が見えてきました。

つまり〜〜〜〜〜、今週、水曜と木曜、DAIが主催のコンファレンスがプラザビルディングで開催されるそうで、80名の人が参加。 在タジキスタンアメリカ大使まで出席。15名のウォーターユーザーアソシエーションの人達が地方から出てきて泊まりがけだそうで・・・。
そこでジムは2日間、プレゼンテーションをすると・・・・。ローカルTVまで入って放送されるっていう、一大イベント。 でもって、プラザビルディングの最上階からの眺めが素晴らしいので2日目のランチタイムにその景色を君にも見せたい。

こういう内容だったのです。 ま〜〜ここのところ忙しくて、帰りも遅いしと思ったら、このコンファレンスの準備だったのです。 何も言わないんだもん。な〜〜んも知りませんでした。

ジム: 『2日目、君の名前も参加者名簿に入れておくから、ランチタイムにプラザに登っておいで。』

この日、私は体調を崩し、熱と頭痛で起きられませんでした。 残念・・・・・。

何も話してくれず、何をしてるのか、何を考えてるのか全くわからないんだけど、
屋上からの景色を見せたい。

ちょっと変ってると思いません? コンファレンスは丸2日続いたわけで、ランチタイムに抜け出して屋上まで一緒に行こうっていうの?

すごく、これジムっぽいです。 私に何も話していないのに、私がジムのやっている事を理解しているだろうって思っているところがあるのです。

『え、え? 何時に何処で? 何の為に?』 って私がパニックしながら質問攻めにしないとジムの意図が見えてこないのです。 


2日間私は熱と嘔吐、プラス片頭痛に苦しみました。 ごめん、ローカルTVを見ている余裕さえなかったよ・・・・。 

翌日、スタッフが写真を送ってくれました。 うわ〜、凄いコンファレンスルームだこと! これはジムが私を招いてツアーしたくなる気持ちもわからないでもないかな?
このお部屋に比べたらNECのボードルームはなんとさっぱりなんでしょ! 
ジムは誰かと話しているのかな? 横向いてるけど?





20レイヤーのマトリョーシカ

ジムのスタッフの1人にロシア人女性がいます。 彼女が休暇でモスクワに戻った時、お土産にこんな素敵なものを持って来てくれました。 マトリョーシカです。

まんまる太ったこのマトリョーシカ、ジムが1つ1つ開けて中の人形を数えました。
17個だ! ジムはそういって最後の小さい人形を私に見せました。


翌日、もう一度私が1つ1つ開いて見ると、17個目の小さい人形がまた、パカッと割れて中からもう1つ。 それが最後かと思いきや、もう1つ、そしてまたもう1つ。
最後の最後は6ミリくらいの小さい人形で、どこが顔なのかわからない程小さい。20レイヤーでした。

マトリョーシカを見るたびに私は胸がキュンと痛くなるのです。 それは小学生の頃にみた映画、『小さな逃亡者』 を思い出すから。
父親に会うためにソビエトまで1人で旅をする少年の話で、その子がマトリョーシカに自分の願いを込める・・・・。 するとそれが現実となって・・・。
ハッピーエンドではないのだけど、あの映画を見た時の衝撃が凄すぎて、今でもマトリョーシカを見るとなんだかとても切なくなるのです。

このマトリョーシカはちょっとモダンな顔をしてますね。 だけど、全部これ手書きです。

マトリョーシカ。 これ、大事にしたいです。

最後から2つめ。
一番最後。


Saturday, February 8, 2014

ベーコンの捧げもの

ちょっと私にとって、クスって笑ってしまうような事・・・書いておきます。

ベーコン。 たかが、ベーコン、されどベーコン。

ジムはベーコンが大好きなんです。 だけど、健康を考えて、食べるのは週末に1度だけ、と自分で決めているようなんです。 
タジキスタンはモスリムの国なので、ポークは売っていないのですが、ベーコンだけはスーパーにも売っているのです。 これが薄切りで結構美味しい。

週末、私は寝坊するこにしています。 私はキッチンからのベーコンとトーストのにおいで目を醒します。 

すでにカリカリベーコンが出来上がって、ジムはたいていもう食べ終わっています。 だけど、キッチンの片隅にペーパータオルに丁寧に包まったカリカリベーコンがいつも置いてあるのです。 

ここです。

私達、タジキスタンでは何度もシビアな喧嘩を繰り広げているのですが、喧嘩のまっただ中で口もきかない時でさえも、絶対にこのペーパータオルに包まったカリカリベーコンが置いてあるのです。  もし私だったら絶対にジムの分をとってはおかないなって確信します。 だって大げんか中よ!このジムの行動はどういう意味なのでしょう?


  1. 作りすぎたので、後で自分で食べようと思っておいてある? 
  2. 私の分として置いてある?
答えはたぶん、#2?

昨日の土曜日、現在私達は喧嘩中ではありません。 後から起きてきた私は最近ちょっと太りぎみなので、カロリーを制限しようと思って、無糖ヨーグルトにキーウィを入れて食べていると・・・・。
『ハイ、君の分!』 とペーパータオルに包まったカリカリベーコンをジムが私に差し出しました。
まるで大事なものを捧げるように。

私にとって、ベーコンはどれだけ大事かっていうと????? なくてもいいかな? っていうくらいの存在なのだけど、大げんかの最中でさえ、ジムは私の分のベーコンを大事にとって置いておく。 なんだか可笑しいでしょ! 

こんなに美味しいものを君の為にとっておいたよ。 という行動なのでしょう。

昨日は夕飯の時に 『君、あれ、どうした? 食べたの?』って聞いてきました。 私は
何の事を言っているのか直ぐにわかりませんでしたが、ベーコンの捧げものの事だったようで。 『うん、食べたよ。 ありがとう。』 

そう言いましたよ。 

たかがベーコン、されどベーコンなんです。 こういうとこ、ちょっと憎めないのです。





2週間ぶりの青空、そして水漏れ

関東は何十年ぶりかの大雪だそうで、家にこもってオリンピックを見ている人が多いのでは? 交通機関が不通になったりもしているようですね・・・・。 

こちら2週間前から急激に寒くなって、最低気温はマイナス19度。 毎日最高気温が0度かそれ以下。 マイナス15度くらいだど、外に出た時に鼻毛が凍ります。
町はバスが通る大通りは除雪車が除雪しているらしく、車は普通に走っています。 バスもタクシーも。 だからジムのオフィスもクローズせずに通常業務です。 ジムは歩いて通勤なので休みはありえません。

昨日の土曜日、2週間ぶりに青空が見えました。 青空と雪とのコントラストが綺麗です。 窓からジムが写真をとりました。 








夕方、2人で食料の買い出しに・・・・・。 途中オフィスに立ち寄ってちょっと用事を・・・。 と思いゲートのベルをならし続けたのですが、セキュリティーの人が対応してくれません。 仕方ない、中に入るのを諦めました。 帰りにもう一度寄ってみよう・・・・・・.

食料の買い出しにはジムがバックパックを背負って行ってくれるので、重たいものは全てジムが運んでくれます。 今回は珍しく400ソモニを超えるお買い物。 バックパックいっぱいと手荷物が3つ。 これ全部で400ソモニってことは約80ドル。 

帰りにオフィスに立ち寄るとゲートが開いていて、スタッフが出入りしていました。 変だな? 土曜日なのに・・・・。

中に入るとオフィスは大変な事態になっていました。 天井にある湯沸かし用のタンクのパイプが破裂して水漏れ。 建物は地下を入れて3フロアーあるのですが、その全てのフロアの天井から雨のように水がしたたっているのです。 ジムのオフィスは2階。 1人部屋ですが、ジムの部屋が一番最悪の状態でした。 天井のから滴り落ちる水で床一面水浸し、机の上に置いてあったラップトップまで濡れてしまいました。 バケツがあちこちに置かれて、水を受け止めますが、したたる水の位置があまりに多いので、バケツがたりません。
タンクは天井裏に設置されているそうで、天井裏を覗くと10センチ以上、水が床に貯まっていると・・・・。

呼び出されたスタッフ数名とナイトガード、それに大屋さん、みな、寒いなか水の始末・・・・。 

ジムの大事なファイルや資料も濡れてしまいました。 

大屋さん曰く、『タジキスタン プロブレ〜〜ム!』 

いつもなら買物の帰りにオフィスに立ち寄ったりしないのに、これって虫の知らせっていうやつでしょうかね? 

温水器に繋がるパイプの蛇口を閉めたので、これで全部水が滴り落ちた後は水漏れがとまるはずですが・・・・・。 月曜日、ジムのラプトップは動くのでしょうか?

カボディアン出張、だけど大雪

2週間前の金曜日、タジキスタンに赴任してから珍しくジムが私を出張に誘ってくれたのです。 マラウイでは出張はいつも一緒でした。 北から南まで、2人で色々まわりました。 私の役割はGPSに位置を入力する事。 それとカメラマン。 ジムが熱をだして倒れた時はバックアップのドライバー・・・・。 


で、初めての出張はアメリカから短期出張できているスタッフも一緒。 セダンの後部座席に通訳の男性と3人乗って、3時間と少しのドライブでカボディアンという町に到着。

町に一軒しかないというレストランで夕飯を食べてからゲストハウスへ。ゲストハウスは綺麗な一軒家で、出張者用のベッドが並んでいます。 女子用と男子用に別れていて、各部屋にはクーラー兼ヒーターが壁に取り付けてありました。 寒かったので直ぐにそれをオンにして、待つ事30分。 が、一向に暖かくなりません。 
電力が弱すぎて電気製品がちゃんと機能しないのだそうで・・・・。 無用の長物。 

寒い!

男子の部屋にダルマストーブがあったので、そのストーブに木を焼べて暖めて、ポーカーをして楽しみました。 遠足気分で楽しいっ!

翌、土曜日、私達はスケジュールが一杯でした。 USAIDプロジェクトで作った灌漑用用水路のゲートの視察。 ウォーターユーザーアソシエーションの代表者とミーティング・・・・。 
ところが、起床して外にあるトイレに行こうとしてびっくり。 一面の銀世界。 20センチくらい雪が積もってるじゃないですか! ドゥシャンベより南のこの町で雪が積もるのは珍しいのだそうです。 

結局、この日、私達は予定していた視察は近くにある用水路だけにして、ドゥシャンベに向けて直ぐに引き返す事になったのです。 
車のタイヤ? チェーンなんてつけていないし、雪に対応する特別なものでもありません。 つまりは普通のタイヤで4時間以上雪の中を走らなくてはいけないのです。 途中、何台の車がスリップして立ち往生したり、衝突事故を起こしたりしていました。 かなり危険な行程でしたが、ドライバーさん、頑張りました。 無事にドゥシャンベに到着。

ジムはがっかりしてました。 通訳の人をかいして、色々アポイントをとっていた大事な出張だったからです。 だけど、無事に戻れただけでもラッキーと思わないと・・・。

一軒だけ早朝に訪問する事を予定していたウォーターユーザーアソシエーションの代表者が私達のゲストハウスまで出向いてくれてミーティング。 通訳の男性を介しての会話が続きます。 部屋に暖房がないので、寒い〜〜〜〜!お茶を淹れる私。 だれも私がジムのワイフだとは思ってない様子。(こういう場合、お手伝いさんに徹する!) 
ファーマーや地主さんたちがどれだけこのプロジェクトに感謝しているか、彼等はジムにそう伝えていました。 今まで壊れたりして使えなかった灌漑用水路を直したりして使えるようにしてもらったからです。写真は彼等が案内してくれた用水路のゲートです。 皆がジムの事をMr. James って呼んでいるのが印象的でした。
Water User Association の人とジム、そしてアメリカから
出張しているスタッフ。


USAID のスティッカーがついています。


ほんの少しでしたが、ジムがどんな仕事をこの国でやっているのか、垣間みる事ができて私はとってもハッピーでした。